バグハウスの中では、一番強いわらわも、一歩外に出ると、借りてきた猫になる。
特に病院の中では、カラダが固まってしまう。 診察台に乗せられたら、もう最後。
プル、プル、プル… プル、プル、プル…
足が震えて止まらない。
今日も例外ではない。 ほら、もう震えてきた。
プル、プル、プル…
そんなわらわを見て、お医者さんは言った。 『おとなしい子だね』 そう、わらわは『おとなしい、よい子』なのだ。病院では!
注射を打って、お薬をもらって、さあ、終わり。 「早く、バグハウスに帰るぞよ!」